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2010/09/03

休憩中の元市職員が公用自転車運転中に歩行者に怪我を負わせた事故の裁判で市と元市職員が賠償金を支払うことで和解


休憩中の市職員の賠償事故について市が責任(使用者責任)を負うかどうかが問題となっていたものです。

和解ですが、地裁側が市に使用者責任があると指摘したことが市側が支払を決めた理由でしょう。
民法
第715条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

この市と元市職員は使用・被用の関係にあることは間違いないでしょう。

「事業の執行について」という部分が問題となりますが、事業の執行の範囲は「必ずしも被用者がその担当する業務を適正に執行する場合だけを指すのではなく、広く被用者の行為の外形を捉えて客観的に観察したとき、使用者の事業の態様、規模等からしてそれが被用者の職務行為の範囲内に属するものと認められる場合で足りるものと解すべき(最判昭和39年2月4日)」とされています(外形標準説)。

この事故の場合、休憩時間中ではあったけれども「制服を着ていたこと」「公用自転車を運転していたこと」、記事には書いていませんが「バス駐車場に戻る途中であったこと」がこれに当てはまると考えられます。


おまけですが、「被用者の取引行為がその外形からみて使用者の事業の範囲内に属すると認められる場合であつても、それが被用者の職務権限内において適法に行なわれたものではなく、かつその相手方が右の事情を知り、または少なくとも重大な過失によつてこれを知らないものであるときは、その相手方である被害者は、民法第七一五条により使用者に対してその取引行為に基づく損害の賠償を請求することができない(最判昭和42年11月2日)。」ともされています。



※タイトルで「歩行者」としていますが、記事ではそのようには書いていません。ですが、「道路を横断しようとした女性」書き方からすると、歩行者であろうと思われます。

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